ライドシェアでCO2排出量削減を目指す、アデッシュプラス「notteco」とのサステナビリティパートナーシップ
2025.03.25
ユースケース

目次

「いつもの移動を、もっと楽しく」をコンセプトに、カープール型ライドシェアサービスを提供する『notteco』。イベント開催時などに東京↔︎大阪といった中長距離移動のニーズを持ち、かつ趣味や目的を共有する人々を結びつけることで、新たな体験価値を創出しています。登録ドライバー数はすでに4万人を突破し、利用したユーザーのうち8割がリピーターになるほどです。
そのnottecoを運営するアディッシュプラス株式会社(以下、アディッシュプラス)は、2024年11月に鈴鹿サーキットの運営などを手掛けるホンダモビリティランド株式会社(以下、ホンダモビリティランド)と「サステナビリティパートナーシップ*1」を締結。これをきっかけに、F1日本グランプリ開催時の交通集中による渋滞の解決とCO2の排出量の削減ほか、ファンコミュニティ形成の貢献などに挑みます。
*1サステナビリティパートナーシップ
鈴鹿サーキットやモビリティランドもてぎを運営するホンダモビリティランドが抱える社会課題の解決や環境負荷低減に繋がるように、サーキットを取り巻く環境を実証フィールドとして協業・共創の上で具体的な取り組みを実施していくもの
今回はnottecoの仕組みや特徴、ホンダモビリティランドとの協業の背景と展望について、アディッシュプラス代表取締役石川琢磨氏に話をうかがいました。

相乗り相手が見つかる国内最大ライドシェアサービス「notteco」のHP
「いつもの移動を、もっと楽しく」できるnottecoとは?
―まず、nottecoのサービスについて教えてください。
石川氏 nottecoは、目的地を同じくする「安価で移動したい『利用者』」と、「ガソリン代・有料道路使用料などの実費を節約したい『ドライバー』」をつなげる、日本最大の中長距離ライドシェア(相乗り)マッチングサービスです。
主な特徴は、「移動を安く手軽に」ということに加えて、「移動そのものをもっと楽しく」というコンセプトにあると考えています。例えば、同じ趣味を持つ人同士が乗車時から楽しみを共有し、移動時間そのものを交流の場として、いわば小さなコミュニティが生まれる、そんな機会を提供します。
―具体的には、どのような仕組みなのでしょうか?
石川氏 まず、ある目的地へ向かう予定のドライバーがnottecoのサイトで出発地・目的地・日時・1人あたりの募集金額などを入力し、相乗り相手を募集します。そして、利用者がそれに対して同乗したいとメッセージを送り、マッチングするというのが大まかな流れですね。
マッチングが成立したら、メッセージ機能で詳細を調整し、実際に相乗りへと進みます。ドライバーは、相乗り人数を1人だけでなく、2人、3人と複数人を募集することも可能です。
1人あたりの募集金額は予め記載されているので、事前に公共交通機関で移動した場合と比較することが可能です。
なお、ドライバーが設定する募集金額には「人を運ぶ」という運賃を含むことはできず、だからこそ白タク行為に該当せず、このサービスは成り立っています。

―nottecoは、短距離というよりは中長距離の移動をしたいドライバーや利用者をターゲットにしていると伺いました。
石川氏 はい。例えば、東京から大阪への単身赴任の帰省や、フェスやスキー、スポーツ観戦などを目的に少し遠出をする際に利用されることが多いですね。
今回のホンダモビリティランドとの協業でも、4月初旬に三重県鈴鹿市で開催されるF1日本グランプリの観戦に来られる方の中でも、例えば東京からの長距離移動(約360km)や名古屋からの中距離移動(約60km)でのサービス利用を想定しています。
nottecoを通じて、鈴鹿サーキットまでの道のりを、F1ファン同士が過去のレースや今回の展望で盛り上がったり、既に鈴鹿を体験した方が初めて観戦する方に魅力を伝える場になる等、公共交通機関での移動以上に楽しく、そして快適に過ごしていただく機会となれば嬉しいです。
―ドライバー、利用者双方にとってのメリットは何ですか?
石川氏 改めてになりますが、ドライバーにとっては、ガソリン代や高速代などの実費を割り勘できるので、移動コストが抑えることができます。
加えて、新たな出会いの中で共通の話題等で共に楽しい時間を過ごせる可能性が高いということがあげられます。
また、利用者にとっては、移動に関する費用との兼ね合いで、例えば公共交通機関との兼ね合いで事前に費用を比較検討し、交通費の節約につながる可能性が高くあります。例えば、F1日本グランプリでいえば、東京から新幹線と私鉄を乗り継いで向かう場合、最寄りの白子駅まで片道12,000円以上かかります。しかし、nottecoで相乗りする場合、例えば一人あたりの金額が4,000円での募集がありますので、大きく交通費を抑えることが可能になります。
更には、ドライバー同様に、今回のようなスポーツイベント等で会場に相乗りで向かう場合には、同じ趣味や目的を持つ人と出会えるチャンスが広がるのではないでしょうか。
―現在の登録状況や利用状況はいかがでしょうか?
石川氏 おかげさまで、登録ドライバー数は約4万人に達しています。そして特徴としては、利用者の約8割がリピーターになることがあげられます。一度nottecoで相乗りを体験いただけると、相乗りの良さ、金額感とそれだけではないよさを実感していただけるようです。
初めての利用の場合は、未知のサービスのため、安全面などを心配される等心理的なハードルがあるかもしれませんが、一度ご利用いただけば、それは杞憂に過ぎないとわかっていただけます。
「サステナビリティパートナーシップ」締結を機に気づかなかった自社サービスの強みを知る

―今回、ホンダモビリティランドとの協業が実現した経緯を教えてください。
石川氏 ホンダモビリティランドから、F1日本グランプリにおける交通集中による渋滞問題の解決と、イベント開催にかかわるCO2排出量削減に取り組み、カーボンニュートラルへの貢献を目指す一環として、先方からお声がけいただいたのがきっかけです。
これは当社としても驚きました。これまで交通サービスの一手段として活用いただくということは、過去経験はありましたが、CO2排出量削減に伴うカーボンニュートラルへの貢献にも寄与できる側面があることを明確には認識していなかったからです。そういった観点からのお声掛けがあるのか、と思いました。
そして当社としては、F1日本グランプリのような大規模なイベントでのサービスに言及いただけることは、相乗りサービスの利用に対する心理的なハードルを下げて、ポジティブな印象を持ってもらえる機会ですし、そもそも一つの大きな実績としても謳っていくことができるので、躊躇する理由は何もありませんでした。
さらにホンダモビリティランドは、これまでF1日本グランプリを開催されてきた実績をお持ちのため、どの圏内からどういったお客さまが来場されているのか、ある程度の来場者データをお持ちです。それらをご提供いただきながら、サービスの更なる利用促進を考えた実証を進めていけることも、今回の取り組みにおける大きな意義だと考えています。
―提供するサービスの副次的な要素が、協業相手にとっては重要課題だったわけですね?
石川氏 はい、F1日本グランプリ開催時に抱える、周辺道路の渋滞や公共交通機関の混雑の解消は、イベント来場者の満足度を高めるためには、一つの重要要素だと思います。
加えて、昨今スポーツを始めとした各種のイベント運営においては、環境配慮による持続可能性が求められていると聞きます。そうであれば、なおさら世界的な人気イベントであるF1における要求はとてつもなく高いのではないかと想像します。
そういった際に当社のサービスは、運営者にとってすごく魅力的なサービスなんだと教えてもらいました。
今後、当社のビジネスを成長させる上でも欠かせないアピールポイントだと考えています。ドライバーや乗客といったサービス利用者にとっても、単に「相乗りが楽しい」といっただけではなく、「地球環境にも優しい」といった訴求ができるため、「安く」「楽しく」そして「地球に優しい」といったアピールをすることもできるのです。

一方、ホンダモビリティランドにとっても嬉しい誤算があったようです。
当社との協業により、当初目的であったCO2排出量削減や交通渋滞の緩和のほかに、利用者個人の交通費抑制というお得感に加えて、ファン同士の出会いや移動時間そのもののエンタメ化という可能性、つまり来場者に新しい体験価値を提供できるといったことに気づいていただけました。
ホンダモビリティランドからは、一般的には孤立しがちなF1ファンのコミュニティ形成などに課題を感じていると伺い、それに関しては移動からF1を満喫できる環境づくりの可能性を当社のサービスに感じていただきました。
このようにホンダモビリティランドは、F1日本グランプリ、そして鈴鹿サーキットというアセットを提供し、当社は相乗りサービスを提供するという協業によって、これまでは副次的な要素として考えられていた「CO2排出量削減」や「小さなコミュニティの形成」といった事柄が対外的には大きなアピールポイントになってくるのです。
利用が広がれば広がるほど、交通渋滞の緩和や個々の自動車利用によるCO2排出量削減にもつながり、nottecoを社会課題の解決に活用いただけるという、新たな事業の可能性を示す機会にもなることを期待しています。
地方の交通問題を解決したい。協業の先に描く、事業成長のストーリー

―今回の取り組みをきっかけに、今後どのようにビジネスを成長させたいとお考えですか?
石川氏 F1日本グランプリで成功事例を作ることができれば、他のサーキットでも利用されるかもしれません。他のイベントでも利用されるかもしれません。
更には、直接的に運営者と協業するだけでなく、関係事業者との協業もありうるのでないかと考えています。例えばですが、ホテルなどの事業者と組むことによって、イベント時の宿泊利用者の移動手段の確保や移動時間の楽しさ提供など、可能性は広がります。
今回の協業は、ライドシェアに対する心理的なハードルをなくして、nottecoが広く社会に受け入れられる可能性を示す絶好の機会だと捉えています。世界中から注目を集めるコンテンツをビジネスチャンスに活かして、事業成長につなげたい、と強く思っています。
今回の協業は、nottecoなどの日本のライドシェアサービスがより多くの方々に認知され、利用されるようになるための大きな一歩になる可能性を秘めています。
この取り組みが成功すると、私たちとしても今後自治体などとの協業もしやすくなる可能性があります。そうすれば、当初から考えている「地方における交通課題の解決」に貢献できるかもしれません。
地方によっては、自宅から数十kmも離れている病院に行くにも公共交通機関がなく、困っている高齢者の方々がいらっしゃると聞いています。もしnottecoが日常的な交通の一手段になることができれば、地方の交通課題に対する解決の一助になれると考えています。
―今回はお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

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